綺麗な人−01 |
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金子の手によって服が肌蹴られていく。四捨五入すれば3年も前に30になっている体は、一体どんな風に映るのだろう。月に数回ジムに行くだけの体は、弛んではいないけれど締まってもいない。 ほんの1,2ヶ月前まで部活をしていた金子に比べれば、きっと随分貧弱に見えることだろう。上背はあるくせに、筋肉のつきにくい体だから。
「…センセ、今だけ、名前で呼んでいい?」 真摯な眼差し。ガキだと思っていたけれど、こんな時はしっかり雄の顔をしている。俺相手に、欲情してやがる。 「…いいよ」
妻に先立たれてからこっち、俺を名前で呼ぶのなんか親父とお袋くらいのモンだったが。
「…っ、ふ…」
何度も優しくキスをされる。不思議な感覚。 「ひろ、き…っ」
小さな声で、名を呼んでみる。
「…ぁッ、……ンくっ」
柔らかな声が、甘えたように促した。
「いいよ、イヤなら。
決断なんてしなくていいと行為で語って、金子はますます俺の体を攻めていった。 「…弘樹…っ」
…今だけだ。
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